ラブレターの草案

作例之一

拝啓
葉桜がまだ観られる初夏の清々しい頃、私たちの出逢いですね。
遠方より都心に移り、迷っていたことをなんともなく手引きし
驚かせてみせ、元気づけてくれ、満たされつ過ごしてゆきました。
それに、水辺でボートを漕いでも誰もが羨むような技量に驚くばかりでしたもの。
でもなぜでしょう。密会を重ねるうち、抱くべきでない未来を抱いたのです。
罪悪感に苛まれてました。なのに私は戻るべきへ戻ってゆけた気心でした。
その後をあなたが知らなくても、大切に想われていた想いがあればそれで構いません。
季節の変わり目なのに過ごしやすい時季が巡ってきました。お変わりなくあれば幸いです。

敬具


第1版 令和8年5月15日
第2版 令和8年5月19日